天鷹通信 33号

天鷹通信 33号は「生酒」の特集です。生酒は最近はやりのハイボールのように炭酸水で割ったり、カクテルベースとして使うと、また、違った楽しさが味わえます。

有機醸造元情報
夏の酒-生酒の美味しい季節となりました。

tuusin_33_01ご存知のように、「生」と書いてあるお酒には、「生酒」「生貯蔵酒」「生詰酒」などがありますが、それぞれが、火入れ(熱殺菌)の回数やタイミングによって区別されています。火入れは、パスツールの発見より200年も早い江戸時代から行われるようになった殺菌方法です。この技術により、安定したお酒が造れるようになったのです。通常、日本酒は15%前後のアルコール分を含んでいますので、殆どの微生物は繁殖することが出来ません。例外的に、お酒を造る酵母の仲間や、乳酸菌の仲間に、高いアルコール分の中でも繁殖することが出来るものが居ます。
ご存知の通り、お酒の味を悪くしたり、白く濁らせたりする火落菌は、この乳酸菌の一種です。ですから火落したお酒を飲んでも身体に悪いことは無いのですが、酸味が強くなったりして、飲み辛くなりますので、酒屋の「嫌われ者」です。この火落菌を含め、酵母などを殺菌するとともに、熟成の調節のために行われるのが「火入れ」と呼ばれる熱殺菌法です。この火入れを全く行わないお酒が「生酒」です。そのため、生酒はフレッシュ感があり、生酒独特の熟成をします。香りも華やかで、軽やかなものが多いのも特徴です。
ただし、酵母(微生物です)や酵素(タンパク質の一種)が活性化しているため、味や香りが変化しやすく、低温で保管しなければなりません。1980年頃になると精密ろ過機が出始め、酵母(酵素に比べて比較的大きく40~60μ程度)だけを取ることが出来るようになり、火入れをせずに発酵を止めることが出来るようになりました。それでも酵素が残っていますので、やはり、低温で保管せねばならず、天鷹では、直接冷蔵配送できる酒屋さんにのみ、発売していました。もっと細かいろ過機で、酵素も取り去ることも出来ますが、そうすると、酵素と似た大きさの味や香り成分も一緒に取ってしまうので、味わいや香りを考えて酵母だけを取っています。そのため、生酒の販売は、冷蔵保管が必要なことを、酒屋さんにご理解頂くことから始まりました。また、天鷹では、品質を第一に考え、詰口の時にもお酒の温度が上らないように、寒い時期にまとめて瓶詰めし、専用の冷凍庫で保管・熟成させています。
日付は法律に従い、瓶詰した日にちを記載していますので時期によっては、古く感じるかもしれませんが、お酒のためには一番良い方法です。大変手間のかかる生酒ですが、序々にその美味しさが知られるようになると、夏の定番商品となり、今では一年中飲まれるようになりました。折角一度も熱殺菌をせずに造られたお酒ですので、そのまま、冷やして飲んで頂くか、または、特に真夏などにはオンザロックがお勧めです。

夏の酒限定品 発売中

tuusin_33_02 ●純米天鷹氷温熟成夏生
厳寒の時期に搾って直に瓶詰めし、氷温で夏までゆっくりと熟成させたお酒です。スッキリとキレのある爽やかさと、旨味とコクを持っています。天鷹の特徴である辛口酒で、夏の暑さの中でも飲み疲れすること無くお楽しみいただけます。
ロックもおすすめの夏季限定生酒です。
720ml 1,200円(税込)
tuusin_33_03 ●有機純米氷温熟成生原酒
原料は酒造好適米の栃木県産有機「五百万石」。新鮮で素晴らしい香りはそのままに、新酒の荒々しさがとれ、原酒ならではの、円やかな味わいのお酒です。               アルコール度数はやや高めの17度。 ロックがお薦めですが、炭酸やのむヨーグルト等で割っても、夏だけの楽しみ方が出来ます。
暑気払いに是非お試しください。
720ml 1,785円(税込)
tuusin_33_04 ●純米酒 瑞穂の郷
初呑切り酒生詰
「初呑み切り」とは、冬に造られ封印された貯蔵タンクの口をはじめて開けることです。
新酒の荒々しさがとれ、円熟味を増した辛口純米酒をそのまま生詰しました。まさに夏だけの円やかな味わいです。720ml 1,050円(税込)

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