天鷹通信 36号

いつも天鷹をご愛顧いただき誠にありがとうございます。
急に冷え込んでまいりました。風邪をひかれている方も多いと伺っています。お変わりございませんか。
天鷹通信36 号をお届けします。皆様のおかげをもちまして辛口純米、辛口純米吟醸ひやおろしとも好調でございます。一部完
売した商品もございます。新ためて御礼申しあげます。

有機醸造元 11月情報   天鷹酒造 代表取締役社長 尾崎宗範

日本酒の熟成とは?

天鷹通信36号1 日本酒は古くなるとどうなるのでし ょう?飲めなくなるのでしょうか? いえいえ、そんなことはありません。 昔から様々な手記や風土記に「血のよ うな酒」「油のような酒」という表現 で、熟成させたお酒が登場します。
そしてその値段は年を経るごとに何割 も高くなっていったのです。基本的に どんなアルコール飲料も、熟成させた 方が美味しくなります。それぞれのお 酒の特徴によって、熟成させる年月は 変わりますが、日本酒も例外ではあり ません。
そもそも熟成とは、アルコー ル分子を水の分子が取り囲み、直接舌 を刺激しなくなるために円やかになる などの物理的熟成と、お酒の中に含ま れる様々な成分が結合、分解すること により、味や香り、色などが変化する 化学的熟成とに大きく分けることが出 来ます。物理的熟成は、熱や振動、時 間などによってその度合いが変り、科 学的熟成は、温度や光、アルコール 分、酸素濃度など様々な要因によって変化の度合いが変わります。しかも、 お酒の「熟成」と「劣化」は同じ変化で すが、人間にとって好ましい変化は「熟 成」と呼び、好ましくない変化を「劣 化」と呼んでいますので、話しがややこ しくなっています。当然その感じ方も人 によって違いますので、益々混乱してし まう方もいらっしゃるのではないかと思 います。

前号で「ひやおろし」についてお話し しましたが、そこでも「熟成」が大きな 要因となっています。冬に搾られたお酒 を、暑い夏の間熟成させ、秋風の頃に出 てくるお酒が「ひやおろし」でした。こ の間、お酒の中では、物理的熟成と科学的熟成が同時に進み、「しぼりたて」に はない円やかで深みのあるお酒になっ て、お燗でも美味しく飲めるようにな ります。

中には、蔵の中でお酒を3年以上も 熟成させ続けた「長期熟成酒」と呼ば れるお酒もあります。長期熟成酒の中 には、琥珀色をし、甘みや旨味などの 五味が渾然一体となり、シェリーや紹 興酒に共通するような香りとなるもの もあります。また、その一方で、円や かさは増すものの、色は淡い黄金色に しかならず、香りも吟醸香が残るもの もあり、そのバリエーションは実に多 彩です。

しかし、平安の世から続く「熟成 酒」の歴史は、明治時代に一度途絶 えたことがあります。 それまでの営業税的な税制から、 造り高に応じて納める造石税へと税 制が変わり、しかも販売前にその重 税を支払わなくてはならないため、 何年も熟成させることに、酒屋が耐 えきれなくなり、熟成酒を造らなく なってしまったのです。
この後から 「日本酒は一年以上置かない」とい うイメージが広まりました。その後、時代は昭和となり、1944 年に造 石税から蔵出し税へと変り、販売してから税金を納めれば良くなり、改 めて熟成酒に取り組む酒蔵が出てき ました。 しかし、当然ながら、一度途絶え た技術を復活させるのは並大抵のこ とではなく、しかも試すにも長い時 間がかかる熟成酒です。そのため、 昭和も後半になってやっと美味しい 熟成酒が沢山出回る様になりまし た。 ぜひ皆さんも、熟成酒と昔話しを 肴に、秋の夜長を楽しんでみてはい かがでしょうか?

オーガニック EXPO2013 のご案内
天鷹酒造は本年もオーガニック EXPO に出店いたします。
有機清酒造りの過程で生み出さされる有機農産物及び有機加工食品を 製造販売する「Organic Sake&Food」会社として、有機清酒の他、有 機米粉、有機米こうじ、有機辛味もろみ、有機酒粕、有機ねり粕を出 品いたします。 ご招待状を同封いたしました。お時間ございましたら、是非、ご来場 ください。
(詳細は同封ご招待状をご覧ください。)
●天鷹酒造オーガニック EXPO ブース番号 4-05

天鷹通信36号1 限定品今月号の「日本酒の熟成」はいかがでしたか?冒頭にも写真をお出しした天鷹の熟成酒をご紹介します。大吟醸を10年以上熟成させたお酒です。端麗な味わいの中にも円やかな味わいを持つ希少なお酒です。ぜひ一度お試しを。 

  • 大吟醸 「秘蔵酒 天鷹」

720ml 5,250円(税込)

 

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